看護師免許を取得し、新卒で入職したのは地元の総合病院でした。
病院選びにものすごく迷ったのですが、情報が少なかったため、
数ある病院の中でパンフレットやインターンシップなどを頼りに決めざるを得ない状況でした。
当時よく言われていたのは、「とりあえず大きい病院で3年」。
今思えば、根拠のない言い伝えだと思います。
大きい病院では、最先端の治療を学ぶことができるし、新人教育もしっかりしている。
基礎を学ぶ上ではとても大事です。
3年必要か。。?これは個人差がありますし、必ずしも3年必要とは私は思いません。
実際わたしは総合病院に3年半ほど勤務したのですが、
ぶっちゃけそれより短くてもそこまで変わらなかったと思います。
この記事では、病院選びをする方へ向けて、
- 総合病院に勤務して感じたメリット・デメリット
- これから病院選びをするときに考えてほしいこと
をお伝えしていきたいと思います。
総合病院に勤務して感じたメリット
- 教育制度が整っている
病院のパンフレットなどでもよく紹介されているように、新人の 教育カリキュラム というものがあります。
私の経験談からお話しますと、1年を通して基礎技術や分野ごとの知識を深めていきます。
総合病院だと新人の数も多く、集合研修が行われ、仲間とともに切磋琢磨しながら学ぶことができます。
また、チェックリストを導入したり、テストを行ったりと
技術や知識の習得を足並みをそろえながら進めることができます。
- 最先端の治療に触れることができる
総合病院には、様々な症例の患者様がいます。
幅広く専門的な治療、高度な技術に触れられるのは、やはり総合病院の魅力だと思います。
積極的に勉強会や講義なども開かれ、学びの場としては最高の環境ですね。
- 年齢層が若い
私の働いていた総合病院では、圧倒的に20代の割合が多かったです。
30代~40代の子育て世代がごそっと抜けている感じでした。
もちろん時短勤務やパートで働いているママさんもいらっしゃいましたが、
やはりフルタイムで夜勤や残業をこなしながら小さなお子さんを育てるというのは
周囲の手厚いサポートがないと大変です。。
そんなわけで、20代の若手が半数以上、30~50代くらいの方がちらほら、
という感じでしょうか。(あくまでも私の経験談です。)
当時は私も20代前半。同世代が多いのは活気もありますし、嬉しかったですね。
- ルールが多い
一見、ルールが多い というのは面倒くさそうだな・・と感じる方もいらっしゃるかと思います。
これは、総合病院から出てみて初めて感じたのですが、
ルールが決められているというのは働きやすい、ということに気づきました。
別記事に記載していますが、私が勤務したもうひとつのケアミックス病院はルールがあまりなく、
全ては自分次第、というような環境。
自由そうに見えて、ルールだらけの職場で育った私にはきつかったですね。
あくまで、規模の大きな病院はルールがしっかりと決められていることが多い、ということなので、
それ以外の病院のルールは少ないということではありません。
病院によって、特徴はそれぞれです。
総合病院に勤務して感じたデメリット
- 看護業務外の仕事が多い
経験を重ねてくると、普通に看護業務をする以外にも委員会や看護研究といった仕事が増えてきます。
大きな組織の中で仕事をするので、様々な委員会が設置され、職員全体が情報共有ができるようになっています。
これは病院でなくとも、企業など大きい組織でも普通にあるとは思いますが。
また、看護研究というものもあります。
いろんなテーマで、症例検討したり、結果分析をしたり、よりよい看護へつなげるための研究です。
このように、看護をする以外にも、個人やチームで進めていく仕事がありますので、
そちらへの余力も残しておく必要があります。
デメリットとして挙げていますが、委員会や看護研究は勉強になりますし、
より良い看護へつなげることもできるので、ご自身の考え方によってはメリットとなるかもしれませんね。
- 救急指定のある病院は忙しい
私の働いていた病院は 二次救急指定病院 でした。
救急医療体制は、一次救急・二次救急・三次救急と3段階にわかれており、
数が大きくなるほど重症な救急の受け入れに対応できます。
科によっては頻繁に 緊急の入院 がありますし、その都度臨機応変に対応していく必要があります。
看護するべき患者さんが増えるのですから、業務量も増えていきますので、残業へつながることもあります。
これから病院選びをするときに考えてほしいこと
これから看護師になられる方。自分がどういった環境で働きたいか、それぞれ理想があると思います。
忙しくばりばり働きたい方、ゆっくりと落ち着いた環境で働きたい方。
わたしは後者でしたね。(理想とは真逆の環境で働くことになってしまったのですが;)
前者であれば大きな総合病院で忙しく働くのが向いていると思いますし、
後者であれば、救急指定のない回復期・療養期の病院であれば
少し落ち着いて働くことができるかもしれません。
ご自身に合った職場で、看護師として生き生きと働くことができることを祈っております。